トロンパスを超えると風が強くなりました。
特に午後になると強い風が吹く。
カグベニからジョムソンを通ってマルファへ向かいます。
ジョムソンに着いたのは10:20でしたが、みんなでのんびりとランチをして、
更にジョムソンはリンゴが有名なので、アップルパイを食べようとまた別の店でお茶をしていたら
すっかり午後になってしまいました。
13:30、ようやくマルファに向けて出発。
川沿の道を進むが、もう午後になっているので風が強すぎる。
しかも向かい風なので、とても歩きにくい。
風が強いとこんなに息がしづらいとは知らなかった。
標高は2700mとそれほど高くないのに、まるで高地のように息がしにくい。
まるで水の中で息ができないみたいに、風の中で息ができなかったのです。
歩いていると時折、風に押されてふらついてしまうほどです。
それほど風が強かった。
これには、驚きととものに一種の感動を覚えました。
この付近の風の強さは有名で、
この風を生かして風力発電を行うという小説もあるくらいです。
その小説は池澤夏樹さんの
「すばらい新世界」
という本で、私はアンナプルナトレッキングをしながらこの本をずっと読んでいました。
舞台がネパールでしかもこのアンナプルナのエリアだったので、小説には知っている地名や自分が訪問する村が出てきました。
ネパールの文化や宗教感なども、実際にリアルに感じながら、自分のトレッキングと重ねて読んでいたこともあり、大変興味深く読み進めていました。
風と言えば、チベット文化圏にはタルチョという五色旗がありますが、
これはお経が書かれた五色の祈祷旗で、峠や山頂にかけられているのをよく目にします。
青=天
白=風
赤=火
緑=水
黄=地
を表しており、仏法が風に乗って拡がるよう願いが込められているのです。
そんなわけで、日頃あまり意識しない風について、体当たりで触れ合った日でした。
山好きの人にも、ネパールが好きな人にも、ネパールでトレッキングをしたい人にも、美しい世界を感じたい人にも、何かに挑戦したい人にもオススメです。
”こんなにも美しい大自然の中で、目一杯体を使い、五感をフル稼働させて体感した先にあったのは、自分への信頼と美しい地球に生きていることへの喜びだった”
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