DAY5 シディン(1850m)→ルワン(1500m)
昨日ネットが繋がったために調べ物をしていたら興奮状態になって寝たのが遅かったので、朝はなかなか起きられず7:00起床。
洗濯物を取りに屋上へ行くと、晴れていてマチャプチャレがよく見えた。靴下以外は乾いていた。
7:30に再度屋上に行くと「もうごはんできているよ」と!そんなことは初めて!!いつも朝食の時間にダイニングに行ってもごはんはまだできておらず、起きてきたのを確認してからようやく作り始めるという状況だったからだ。真面目な人だ。そして、ここのチャパティがもちもちでとってもおいしかった。
なんだかのんびりまったりして、もう1泊してもいいかなという気になってしまう。とても穏やかな時間だった。
8:20頃、Lwangの方向を教わって歩き出す。段々畑に光が差してきれい。頭上では桜も咲いていた。
すぐに道が分からなくなってしまった。近くの家にいた子供に聞くと川の方だと教えてくれた。「この先でいいの?」道らしきものが見えない。すると「付いて来て」という感じで私の前を歩きだした。10歳くらいの女の子。ビーサンのまま獣道のような道をずんずん進んでいく。多分これはショートカットだな。驚くことに彼女のお母さんは日本へ、そしてお父さんはサウジアラビアに出稼ぎに行っていると話してくれた。
「This way!(こっちだよ)」そして「Give me money?(お金ちょうだい)」と言う彼女。うーん生憎1000rp札しかない。
「お菓子は食べる?」と聞いて「うん」と言うので、トレイルミックスを渡した。
この先もかなり急勾配だった。その上、朝露に濡れた草がとても滑る。少し進むとようやく「ちゃんとした道」に繋がった。ふー、変なエネルギーを使った。しかし、こんな道でもビーサンで歩いちゃうんだからすごいなぁ。
女性達がものすごい量の葉っぱを背負って下から登ってくる。動く木みたいだ。後から調べると牛の餌にするそう。
川に出ると小さな木の吊り橋があり、ヒヤヒヤしながら渡って車道に出た。通学の子供達が後ろからやってきて抜かしていく。さすが毎日歩いているだけあって、歩くのがとても早い。道路をつなげているようで、しばらく行った先は工事中だった。
子供達についていくと田んぼの中をずんずん歩いている。と言っても、もう収穫は終わって刈り取られた跡だけなのだが。田んぼや畑が広がる道を歩くことになった。こういう村歩きは生活の香りがして大好きだ。
今日は村から村へと村を繋いで行く道。田んぼや畑がたくさんあり、次の村には学校があった。この学校はなかなか大きくて建物も2階建以上。学校の周りには民家や商店、茶屋があり山の中にしては賑やかだった。
石の上を歩いて川を渡るとLumreの村。
ここでお昼ご飯にしようと思っていたけれど、ロッジは見当たらない。道路の両側にずらっと建物が並んでいて、民家だったり、お茶屋だったりするが、食べ物の看板が掲げられた食堂はないなぁと思って歩いていたら村が終わってしまった。
先ほど見かけたお茶屋で、ご飯が食べられるか聞いてみよう!
「カナ(ごはん)?ダルバート?」
「何人?」
「一つ」
「OK!」
おのお店には赤ちゃん連れの家族が座っていて何かを待っているようだった。ジープを待っているのかと思ったらダルバートができるのを待っていたのだ!というわけで、ラッキーなことに既にダルバートを作り始めていたのでそれほど待たずに食事にありつくことができた。
ここのダルバートは豆と玉ねぎのタルカリ、サグ、ダルととってもシンプル。ローカル食堂ということあってタルカリはかなり(私には)辛かった。炊きたてのご飯がおいしい。1歳半くらいの赤ちゃんはご飯にダルをかけたものを食べていた。今日もたらふく食べて、Lwangに向かって出発。
このあたりの民家は壁の半分くらい下がオレンジや青に塗られていた。何か意味があるのかおしゃれなのか。
30分程車道を歩くとLwangへのゲートに到着。
ここからは登りが続く。今日は下ったり登ったりで意外とハードだ。ずんずん登っていくと右前方の山肌に村が見えて来た。もしかしてあれなの?結構登るじゃない・・・。
そして再び現れたゲートをくぐると村の地図があった。Home Stayを受け入れている家には番号が書いてある。よく見ると家の壁にも番号がある。村に着くと客引き的に人がいて家に案内してくれるのかと思っていたが、そういうシステムではなかった。
たまたま道路工事をしていたお兄さんが「ホームステイか?ロッジか?」と聞いてくれ、「ホームステイがいい」と言うと、「そこの家に行ってみて」と目の前の家を教えてくれた。しかし、この家は景色が良くなかったので、別の家を探して歩くがその間にも勧誘が全くなくてびっくりした。番号がついていた別の家に行ってみたけれど誰もいない…。
あらららら、と思っていると、また別の家の人が手招きしている!そちらへ行ってみると、このお家もホームステイをやっていた。古そうなお家だったけれど、水回りはとっても清潔で部屋もロッジと同じようにベッドと布団があった。選択肢がなさそうなのでここに決定!6番のお家。
奥さんと生まれたばかりの赤ちゃん、そして、親戚の人たちも一緒に暮らしていた。赤ちゃんがかわいいのはもちろん、お母さんのかわいがり方もとても微笑ましかった。
単語くらいしか通じないので、
旦那さん「どこから来たの?」
私「シディン!」
旦那さん「カントリー?」
私「ジャパン」
旦那さん「おおー!」(喜ばれる)そして「wifiパスワード」携帯の写メを見せてくる
私「OK, Thank you」
旦那さん「(晩御飯に)チキン(は食べるか)?」
私「No, thank you.」
旦那さんはちょっと悲しそうな顔をしている。ごめんよ。
旦那さん「ホットシャワー(これ!)」と実際に連れて行って教えてくれる。
私「OKOK!!」
こんな感じでも話は通じる。
High Campにいる時に、「この後、Lwangに寄って帰る」とネパリに言うと、みんな口を揃えて「それはすごくいいね!」とその選択を羨ましそうに褒めてくれた。ネパリの中でもLwangは特別なよう。
この村がhome stay制度を取り入れたのは、そんなに最近のことではないそうで、それが成功した村として他の村からも視察に訪れる人がいるそう。
と、行く前に聞いていた時は、もっと派手な感じをイメージしたいたけれど、実際に来てみると素朴そのもの。まだ外国人には有名ではないようで、この日もこの村に泊まったツーリストは私だけ。
Lwangまでの登り道でたくさん汗をかいたので、早速ホットシャワーを浴びた。温かいお湯が出てとても気持ちがよかった。
丘の上にあるので、お茶の栽培も盛んで、Tea Gardenが唯一の観光スポット。このお茶はヨーロッパにも輸出されているというオーガニックティー。時間があるので、村を散策しながらTea Gardenまで行ってみることにした。また30分ほど登らされた。驚くほど鮮やかな赤い鳥がいて、思わず立ち止まる。南国のジャングルのようだ。
初めて見たお茶の花。茶屋もあったけれどこの時は閉まっていた。
村の中をブラブラすると、牛がいたり、ヤギがいたり素朴な村の風景があった。
ホームステイは夕食と朝食の2食付き。選択肢はなく夕食はダルバートだったが、辛くないダルバートでとってもおいしかった。じゃがいもとバレラのタルカリ、サグ、ダル、パパド。特にフレッシュトマトとパクチーのアチャールは真似したいおいしさ。
チキンは食べないというと、代わりに卵焼きとフライドポテトまで用意してくれた。こんなに色々用意してくれて、その心にやられる。優しい奥さんが作ってくれた優しいご飯。とっても嬉しかったなぁ。
「そろそろ寝るね」と言うとまた「ホットシャワー使ってね!」とか何度も「問題ないか」聞いてくれる旦那さん。
「うん、なにも問題ないよ」むしろwifiもホットシャワーも期待していなかったので、本当に十分だよ、ありがとう。
DAY6に続く
山好きの人にも、ネパールが好きな人にも、ネパールでトレッキングをしたい人にも、美しい世界を感じたい人にも、何かに挑戦したい人にもオススメです。
”こんなにも美しい大自然の中で、目一杯体を使い、五感をフル稼働させて体感した先にあったのは、自分への信頼と美しい地球に生きていることへの喜びだった”
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