DAY7 ナムチェバザール(3440m)→ エベレストビューホテル(3880m)→ クムジュン(3780m)→ クンデ(3840m)→ ナムチェバザール *高度順応日
部屋からこの景色が見れるのはなんて幸せなんでしょう。
よく晴れていていい日になりそう。
今日は高度順応日。
ナムチェは標高が3440mなので2連泊して順応する。
高度順応は、軽くハイキングするのが良いと言われているので、エベレストビューホテル、クムジュン、クンデと回って半日ハイキングする予定だ。
ナムチェからエベレストビューホテルは400m程登る。
階段を登ってあっという間に見晴らしが良くなった。
Everest Sherpa Resortという宿の宿の角を曲がるとアマダブラムやエベレストが見えてくる!
これこれ!
ほんとここまででもみんな、来たら良いよ!
って思う場所。
エベレスト以外の山も合わせてかっこいい!
エベレストビューホテルの絶景テラスでFresh ginger lemon honey Teaを飲んだ。
生姜の千切りたっぷりでレモンは自分で絞るようになっており、ハニーもたっぷりだった。
すっごくおいしかった!
さすがです。
続いて、クムジュンの村へ。
ここからクムジュンは下りなのですいすい。
日陰は少し寒い。
そういえば夜は霜が降りたようで、日影はまだ凍っていた。
陽が当たると溶けて所々ぬかるんでいた。
クムジュンはのんびりしていてよいなぁ。
ここには暮らしがある。
一応ロッジもあるけど、泊まる人はほとんどいない模様。
ほとんどトレッカーとは会わない。
若い女の人が力強く畑を耕しており、その近くでは小さな子供たちが遊んでいたのが印象的だった。
そのままクンデへ行き、丘の上にあるクンデゴンパへ。
ネパールの山のお寺って山の上の村が見渡せる場所にあるけど、山の上から祈りが村に広がる気がしてすごく納得した。
屋久島の祠が山の上から集落を見下ろしているのも同じなんだろうな。
調子が良いので更にもう一度丘を上がって、Hillary Memorial Viewpointへ。
ここまで上がってくるとターメ方面が見えてハッとした。
急坂を降りてシャンボチェ空港の方へ降りてくると、ショッキングな光景に出会ってしまった。
大量のゴミ、そしてそれをあさる牛。
牛は私にとって何かとメッセージを送ってくる動物だよ。なぜか。
DAY8 ナムチェ(3440m)→ キャンヅマ(3610m)→ サナサ(3530m)→ プンキタンガ(3305m)→ タンボチェ(3867m)
いよいよ第二章の始まり。
ナムチェから更に奥へ進みます。
ナムチェからギャンヅマ、そしてサナサまでは絶景トレイルで道も歩きやすくとにかく気持ちの良い道が続く。
昨日と同じ方向なので、同じようにアマダブラムやエベレストがずっと見えている。
180°全部美しい。
昨日も撮った同じような写真をまた撮ってしまう。
左の奥、半分より少し上のところに見えるのはポルツェの村。
天空の村だな〜。
サナサからプンキタンガまではガンガン下り、
川を渡ったら、ティンボチェまで登り返し。
延々に続くかと思ってくるつづら折りの坂を登ります。
今回もここでトイレ&お茶休憩。
熱いBlack Teaが沁みる。
休み休み2時間半くらい登り続けてようやくタンボチェに到着!
タンボチェはイキナリ現れたなという記憶があったけど、今回もイキナリ現れた。
このジグザグの坂が本当にしんどかった。
タンボチェには大きなゴンパ(お寺)があり、毎年秋に大きなお祭りがあります。
小さな村でロッジは4軒ほど。
ここまでくるとエベレストも少し大きく見える。
部屋の窓越しに見る山が色づいてきたので急いで外へ。
みんな写真を撮っている。
ナムチェは天気悪かったので夕方の空は楽しめなかったけど、タンボチェでは雲が晴れ、オレンジに染まるエベレストやローツェが見えた。
きれいだなぁ。
タンボチェってこんなに景色良い所だったっけな。
少し風邪っぽいので、夕食はガーリックスープだけにした。
高山病の症状が少し出ているのかもしれない。
DAY9 タンボチェ(3867m)→ パンボチェ(3960m)→ ディンボチェ(4349m)
朝起きると、雲がなくエベレストやローツェがよく見えた。
朝は食べずにお湯もらってサマハン飲んで出発。
サマハンはスリランカのスパイスティーで、さまざまなスパイスとお砂糖が入っており体がよく温まっておいしい。
夜は冷え込んだようで、地面が凍っていた。
最初は下りが続くので順調に歩いていく。
シャクナゲの森、サガリゴケもたくさんついていて独特な雰囲気があるんだよな。
日陰でしばらくは寒い。
millingoを超えて吊り橋を渡ると日向になる。
ここからはずっとアマダブラムとドゥードゥーコシ(川)を見ながらの絶景歩き。
日が当たってからの気温差がすごい。
Shomareは標高4060mなので、ここからまた高度的にきつくなる。
ただ、森林限界を超えているので見晴らしは良くて、気持ちいい。
大したアップダウンはないのだが、息が切れるなぁ。ほとんど人が歩いていない。
ディンボチェの村の手前でまた川を渡る。
水が凄い勢いでゴーゴー流れている。
音が怖いくらいだが、ミルキーブルーの色がきれい。
わー、やっとディンボチェ着いた!
ピースフルロッジは紺色になっていて、シックな感じだった。
到着した時に奥さんが外にいて、多分私のことを聞いていたのだろう、ニコニコして迎えてくれた。
きれいな人。
ダイニングへ入るとクサンがいなくて、その辺の人に聞いたら呼んできてくれた。
3年ぶりに会うクサンは白髪が増えていて、でも変わっていなかった。
とりあえずのブラックティーとベジフライドライス。
スープは飲みませんか?と言われたので、ガーリックスープをいただく。
上手く口が動かなくてもそもそと頬張る。
標高が上がると、だんだん食べるのも体力を使うということがわかる。
そして、案内してくれた部屋はまた角部屋で陽がさんさんと降り注ぎ、あったかい!
びっくりするほどぽかぽか。
なんと、トイレが部屋についていた。洗面所も。
至れり尽くせりでありがとうございます。
クサンは私のネパール話の中で何度も登場しているが、初めて会ったのは2017年。
初めてエベレスト街道を歩いた時に、このディンボチェでロッジの中から手招きをしている日本人がいるなぁ、
と中へ入っていったら、日本人ではなく、ネパール人オーナーのクサンだった。
クサンは日本語ペラペラなので、日本人が来たことをとても喜んでくれたし、滞在中はとても良くしてくれた。
その二年後、クサンが息子さんを連れて日本に遊びに来た際に、偶然にも私の近所に滞在しており、一緒にランチを食べた。
不思議なご縁のある方だ。
去年、このキッチンから火が出てロッジが全て燃えてしまい、新しく建て直したばかり。
誰も負傷者がいなかったのがせめてもの救いだが大変だっただろう。
奮発して良いベッドを導入したということで、トレッキングルート上でこんな立派なベッドは初めて見たというくらいの寝心地の良いベッドだった。
ディンボチェは標高4430m。
2回目の高度順応を行う。
2泊するから洗濯しちゃおうかなということで外の冷たい水で洗濯。
気分は川で洗濯という感じ。
DAY10 ディンボチェ(4349m)→ ナンガルゾンピーク(5073m)→ ディンボチェ *高度順応日
寝袋から出ると寒くて二度寝。
咳が出るようになってあまり寝られなかった。
カーテン越しに明るくなってきたのがわかったので7時に起き上がる。
今日も良いお天気。
窓は凍っていた。夜は氷点下になるので水道も凍る。
朝食は食べずに味噌汁を飲んだ。
高山病なのか風邪なのか関節が痛む。あれだけ喉に気をつけていてもやはりやられるもんだな。
私にとって標高4000mの境界は大きく、このあたりから高山病の症状が始まる。
軽い頭痛、むくみ、夜に息苦しくて眠れない
この3つが大きい。
幸い、寝込むほどにはならないので、自分の体を注意深く観察しながら、ゆっくり動くようにしている。
今日は今度順応のため、目の前の丘(Nangkartshang Peak,ナンカルツァンピークへ)。
この丘、標高が5080mなので、何気にきついのだが絶景具合はかなり凄い。
前回はこの丘に登っている人が沢山いたが、今回は全然いない。
かなり遠くに1人見えるだけ。
やっぱり全体的にトレッカーが少ないんだな。
手ぶらだとだいぶ楽だなーと感じるが、それでも上に行くにつれて息が上がる。
ゆっくりゆっくり立ち止まりながら、一歩一歩進んでいく。
後ろから誰か来るなーと感じていたら、昨日会ったのネパリの青年だった。
追いつかれてしまった。荷物なくてもダメか。
少し話して、頂上で!と言って先に行ってもらう。
その後にネパールポリスという青年が手ぶらでやってきた。
とてもラフな格好。今日はオフなのかな。
「なんで登ってるの?」と聞くと、
「だって景色がきれいだもん」と。
おっしゃる通り。ネパールが大好きと言っていた。
普段ディンボチェに駐在しているから、高度順応しているのか、スイスイ登っていく。
いいなぁ。
このカーブを曲がったらもうすぐ頂上というのを何となく覚えていて、あーもうすぐだ!と思った。
初めの頃小さく見えていた人が降りてきて、「Almost thereだよ」って教えてくれた。
Almost thereはトレッキングで覚えた言葉の一つ。
先に行った2人も見えた。
最後は岩がゴロゴロで着きそうで着かない。
やっと到着、息を整えるのにしばし呆然。
やっぱりここ最高だわ!
360°どの方面もきれい。
結構崖なので足がすくんだ。
青い空と白い雪と眩しい太陽の光。
目を瞑ると自分が光の粒になってこの空に溶けていきそうだ。
それでいい。
それがいい。
一通り撮り終わると2人は降りていった。
私はもう少し味わいたくて留まる。
しかし、下からグループがやってきたのでちょうど降りどきかなーと降りることにした。
下りはもちろん行きより楽なんだけど、足が結構疲れていて、走ることができなかった。
シェルパに見えたのか、ナマステと合唱されること2回。
その後、ロッジでも「お茶ください」と注文を言われたので、西洋人からしたら私はシェルパに見えるんだろうな。
面白い!
ランチの後は少し洗濯をして、部屋で本を読んでいたら眠ってしまっていた。
温かい部屋での昼寝はとても気持ちがいいんだけど、高山病のことを考えると本当は良くない。
16時頃、クサンが部屋に呼びに来てパスポート持ってきてとのこと。
クライミングのパーミットの件だそう。
取得まで2日くらいかかるらしい。
登頂したらサーティフィケーション(登頂証明)がもらえるということも教えてくれた。
クサンの友人でディンボチェに住んでいるエージェンシーの方が色々と説明してくれた。
彼もクライミングガイドで何年か前に日本人の女性とアイランドピークに登った時の話もしてくれた。
装備のことなど確認してもらったら、寝袋はこれでは寒いとなり、レンタルすることになりそうだ。
せっかくこのために購入したのに。
そして、更に話していたら、アイランドピークよりロブチェピークの方が簡単(時間も短い)ということで、ロブチェピークにあっさり変更した。
アイランドピークは、サミットの日は11時間くらいかかるけど、ロブチェピークは5時間らしい。
ロブチェベースキャンプがロブチェの村から20分、ロブチェハイキャンプは、3時間だそう。
なんとも融通が効く。
まだ軽く頭痛がするのと、ダルバートを食べたのが遅かったので夕食は抜いて早く寝ることにした。
風邪と高山病と両方ありそうだが、何方も早く良くなりますように。
続く
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